台風の影響で試合開始時間が2時間前倒しになってのキックオフ。

つくばFCは3-4-2-1、横浜猛蹴は4-4-2の布陣。

立ち上がりを見る限り、つくばFCはヨーロッパ強豪クラブや一部のJリーグクラブが導入しているようなスタイリッシュかつ難解なサッカーを志向しているように見えて、横浜猛蹴は4-4-2ブロックからFWの13番のフィジカルに一点張りという至ってシンプルな戦い方を徹底しているように見えた。横浜猛蹴のGKのキックの距離が半端なく伸びるというのも13番に一点張りというシンプルな戦い方を象徴していた。

序盤13分に前線4人が流動的に動いて小泉がシュートを放つがキーパー正面、その後もオシャレにボールを回しながら下重がシュートを放つがゴールには繋がらず。一方の横浜猛蹴はシンプルに前方へボールを蹴飛ばすという対照的な両チーム。

つくばFCは守備になるとボランチの小泉を落として4バックに移行して4-3-3ブロックを作るというこれまたオシャレサッカーを展開する。守備から攻撃の切り替え時には小泉がボールを握って展開するというビルドアップを行なって「蹴飛ばすだけじゃ勝てないぜ?」と言わんばかりにポゼッションを高めていく。一方の横浜猛蹴は「しらねーよ!」と言わんばかりに滑り止めのついたグローブを装着してロングスローを放り込んでいく。

その後もつくばFCはサイドに張っていた冷岡が中央までスライドすると同時に3バックの一角である正三郎がハーフスペースを駆け上がり前線中央を厚くするという「5レーン理論ですね!」的な動きを見せたり、逆サイドの櫻井は得意のドリブルでカットインしたりでつくばFCはボールを握って離さない。一方の横浜猛は4-4-2ゾーンを基本に忠実に徹底する。つくばFCは前半20分過ぎから3-4-2-1が馴染んできたのか小泉と冷岡を中心にボールを動かして試合を組み立てて、常につくばFCのターンなのだが守備は統制が取れておらず前半35分過ぎにポコっと失点。その後は下重の突破を止められて得たゴール前のフリーキックだったが竹中の蹴った低い弾道のシュートはキーパー正面へ。フリーに動く冷岡に連動して正三郎が上がってきたりといったオシャレな動きをしてみるものの横浜猛蹴は微動だにせず付き合ってくれない。基本に忠実!

後半開始と同時につくばFCは櫻井に替えて土遠を投入。この日「どうしてそうなった?」的に1トップに入っていた渓太とポジションを替えて1トップに渓太は本来の左サイドへ。横浜猛蹴はFWの13番を一人残して超ブロックを敷いてきて、つくばFCはセンターバックがエアバトルで勝てないなど嫌な雰囲気になってくる。とりあえずサイドいっぱいに張り出した渓太にボールを預けてブロックを広げようとするが横浜猛蹴は全く付き合ってくれない。これは辛い!その後も渓太がサイドチェンジでブロックを揺さぶろうとするが、やっぱり横浜猛蹴のブロックは微動だにせず岩のような対応を見せる。辛い!

その後はカウンターを当てるけど前線に繋がらず、ゴール前でボールを回してもシュートは全て力なくゴール正面だったり。サイドの渓太とシャドウの菅谷が5レーンを活用したオシャレポジションチェンジで横浜猛蹴のディフェンスを翻弄しようとするが、やっぱり微動だにせず付き合ってくれない。ボクノコトキライナノ?!

後半25分過ぎからはロングボール作戦を始動させるつくばFCだが、エアバトルはことごとく横浜猛蹴に弾かれる。そんなこんなでカウンターを浴びるもキーパー小笠原がナイスセーブ。

何をやっても横浜猛蹴のブロックを崩せないつくばFCは後半30分過ぎに冷岡、渓太、菅谷に替えてみざき、坂場、池本を投入。フォーメーションはそのままっぽい。これが効いたかどうかは正直よくわからないが後半35分に下重がゴール正面から蹴ったボールがゴール右隅に吸い込まれてゲットゴール!とりあえず同点に追いついた!

後半40分過ぎに横浜猛蹴はボランチと右サイドと一点張りの13番が交代。選手の情報知らないからこの交代の意図は分からず攻めてくるのか引いてくるのか不明だったが、どうやら勝ちにくるっぽい。

試合最終盤に下重を下げてタイガーショット持ちの宇一を投入して勝利を渇望するつくばFCだが、ラストプレイのコーナーキックも活かせずドローで試合終了。結果、残り2試合のうち1勝すれば残留を勝ち取れる状況に。

以上、ポゼッション対ブロックという試合内容でした!


以下、ひとりごと。

今シーズンは訳あってほとんど試合を観ることができなかったんだけど、負傷者が多くベストメンバーが組めないという状況を差し引いても「選手の個性と戦術が全く噛み合っていない」という印象が強く残りました。トレンドの戦術をオシャレに使いこなしたいという気持ちはわからなくもないが、ポジショナルプレーというのはそう簡単に習得できるものではないんじゃないかと。バイエルンやマンチェスター・シティは世界トップレベルの選手を揃えつつ日々練度を高めているからこそああいったプレイができる訳で、横浜・F・マリノスは2019シーズン後半の状況まで持っていくのに2年掛かっている訳で。しかも3バック×5レーンという更に難易度の高い方法を選ぶというのはロマンはあるんだけど、やはりJFL昇格という目標があるのならば結果が伴わないといけない訳で。改めて小松監督のインタビューを読み返してみたらポゼッション志向であることは間違いないと思うんだけど、勝利を目指すのならば出来る事を確実にこなして最大限のパフォーマンスを出せるようにした方が良いんじゃないかな?と思った次第です。とりあえず残り1勝をもぎ取りましょう!

なお、試合終了後に「ナイスセーブでした!」と小笠原に声を掛けるところを間違え、西尾様に「ナイスセーブ!」とハイタッチしてしまったのは内緒です。
  
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サッカーチーム「ジョイフル本田つくばFC」(関東サッカーリーグ1部)および「つくばFCレディース」(プレナスチャレンジリーグ)の応援団・サポーターグループです。
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